脳と浪漫とFコード

今日のブログはすごく長文です。椙田が書きすぎちゃいました。時刻は午前三時、新聞配達さんを乗せた原付の軽いエンジン音が聞こえます。駄文が伸びる時間帯、張り切っていきましょう。

 

今回の役はなんと医大生、それも院生です。そこで私も、医大生のカリキュラムやスケジュールを調べたり、医学書を読んだりと、日々リサーチに追われています。個人的な超偏見なんですけど、「医大生」と「美大生」はほかの大学生に比べて一種の神秘性があると思うんです。だってもうその言葉自体に魔力があるじゃないですか。「医大生」って言うだけでもう頭よさそうなニオイがプンプンするし。こう、擦りこまれたイメージが強いというか・・・。

で、実際にリサーチしてると、「やっぱり医大生の人って頭いい人多いんだろうなー」と改めて思わされます。難しいです、すっごい・・・。

中でも脳科学を専門的に学習しているのですが、そうやって日々脳について考えていると、いろいろ面白いことがあります。

 

私たちって、結構「肉体」と「霊魂」を分けて考えてると思うんです。「脳」と「心」とでも言いましょうか。別々に捉えようとするじゃないですか。「脳」と言われると頭を連想するし、「心」と言われると胸を連想します。無意識に「考える」のが「脳」で、「感じる」のが「心」だと思っていて、肉欲と恋心は別物だと思っていて・・・。

これに対して脳科学的には「脳=心」とも言っていいくらいで、むしろ「心」なんて概念いらないだろって考え方もあるくらいです。実際、私たちが考えたり感じたりするのも全部脳という臓器の働きによるわけで、痛みや味や匂いや景色や音、なんなら美感や感情、恋も葛藤もすべて脳という臓器の中の化学物質のやり取りでしかありません。

 

つまり脳とは、心という臓器。

 

そうだとわかっていても「心」というものに対して、科学的な理解を示すだけでは何だか物足りないというか、無機質で冷淡だとまで思えてしまいます。何故だか情緒的な、神秘的なものを挟もうとしてしまうんです。それほどまでに私たちにとって「心」は概念化しているのでしょう。

実際、「胸が暴れだす」とか「胸が躍る」とかいった言葉も、どんな状態かすぐに察しがつきます。これが「頭が暴れだす」とか「頭が躍る」だと違和感のオンパレードです。ヘドバンでしょうか・・・。

 

科学的には、「人」は「ヒト」と表記されます。そこで考えたんですけど、脳は「心」なのではなく「ココロ」なのではないでしょうか。神秘的で情緒的でない部分というか、科学的な視点で見た「心」という臓器。うーん、面白い。

 

 

「ヒトの脳は通常10%しか機能していない」

 

これって科学的には否定されてるんですね。知りませんでした。それも、かなり前に否定されてるみたいです。にもかかわらず、未だに大衆文化の中に強く根付いた通説であると言えます。でも考えてみると、もしこの仮説が正しいなら、進化の過程で私たちよりも頭が10分の1小さい人類が進化している可能性の方が高くなります。実際、10%の機能でまあまあ生活できるなら、わざわざこんな急所を四足歩行諦めるまでデカくする必要ありませんもんね。気付きませんでした。

でもかっこいいですよね、この仮説って。映画やドラマの設定にも活かされたりしてるだけあって、やっぱりロマンがあると言うか・・・。さっき書いた「脳」と「心」にかんする情緒的な部分も、結局はこのロマンの話に帰結する気がします。やっぱり、私たちは理屈だけじゃ生きられない。合理化や利便化では満たされない部分がある。そうとわかっていながら、ついつい失ってしまう。『舞姫』然り、『それから』然り。

理解されなくてもいいので、こういうロマンみたいなものは、胸を張って持ち続けていたいです。オッサンになっても。

 

最近ギターを始めました。というのも、今回の役がバンドをやっているということで、その役作りと趣味を兼ねて。いやー、難しいです。あとほんとに指が痛いです。でもやっと慣れてきて、本番2週間弱前にしてようやく曲が弾けるようになりました。といっても、Fコード(ギター初心者にとっての最初の壁と言われてます)はまだ汚いので、そういう難しいコードは避けて簡単な曲を弾いてます。まだまだ練習です。

昔から、もしギターを弾けるようになったら、奥田民生さんの『イージュー☆ライダー』を弾くのが夢でした。あともう一歩(二、三歩あるかも…)頑張ります。

 

 

ではでは、また。

 

 

四国学院大学+青年団『カガクするココロ』
作・演出:平田オリザ

 

【あらすじ】

某国立大学の生物学研究室。

ここでは、類人猿の成長過程を操作し、猿を人間に進化させるという壮大なプロジェクト「ネアンデルタール作戦」が準備されている。この研究室に集められた様々な分野の研究者、学部学生などによって遺伝子操作や分子化学の話題が繰り広げられる中、恋愛、就職、失恋による自殺未遂、結婚など様々な人間関係が展開していく。生命倫理という壮大な問題を抱えつつ、実生活のだらしなさが渾然一体となって、漂流していく物語。そこには現代社会を生きる若者の群像が鮮やかに描かれる。


【キャスト】

〈A〉
江島慶俊 大平峻世 白石英流 野久保弥恵 堀慎太郎
大瀬戸正宗 小林明葉 黒木麻絢 
椙田航平 福島優菜 安田有里
岡田祐介 加藤優和 森帆加
西風生子(青年団) 西村由花(青年団)

 

〈B〉
江島慶俊 大平峻世 白石英流 堀慎太郎
大瀬戸正宗 小林明葉 田中まみ 吉本未佳
木村伊蕗 椙田航平 中越唯菜 
服部陽菜 福島優菜 目黒眞子
石渡愛(青年団) 南風盛もえ(青年団)

 


【日程】

2021年1月

27日(水) 19:00~ A

28日(木) 19:00~ B

29日(金) 19:00~ A

30日(土) 14:00~ B / 19:00~ A

31日(日) 14:00~ B

※受付開始・開場は開演の45分前

 

【料金】 ※予約のみ販売

一般:1,000円 / 学生:500円

※学生の方は当日受付にて学籍を確認できる証明証のご提示をお願いいたします。

※未就学児童はご入場できません

※NSメンバー対象公演

 

【会場】

四国学院大学ノトススタジオ(香川県善通寺市文京町3-2-1)

 

 

本公演は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、客席を減らしての上演となります。観劇をご希望お客様はお早めにご予約ください。

 

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