Road to...

朝寒いと思って上着を着て出て、昼の日差しに当たってから暑いな〜と後悔しがちな季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

 

初めましての方は初めまして。2回目以降の方はこのブログではお久しぶりです。

 

4月に4回生となりました。演劇コース9期生の平石克昌(ひらいしかっしょう)です。現在は演出家を目指し、この四国学院大学の演劇コースで日々奮闘しております。(4回生といえば卒業公演ですが、それについてはまたいずれ…)

 

このブログでは、一昨年の「平家物語 REMASTER」以来となります。あれからもう2年が経ちます。あの時ペーペーの2回生だった僕も、いまでは(今回の公演では卒業生もいますが)最上級生です。あっという間というか、なんというか………新しく入った1回生の若さが眩しいです。僕はスレてしまって、酒と煙草が無いともうダメです。

 

今回の『義経記 REMASTER』では、演出助手として関わらせていただいてます。

 

といっても、「演出助手とは???」という方がほとんどかと思いますので、どのようなものかざっくりお話します。

演出家によって内容の程度は変わりますが、稽古のスケジュール調整や進行管理、香盤表(どのシーンに誰が出ているかを表にしたもの)の作成、稽古中のセリフミスのチェック、資料の印刷などを行なっています。

より砕いて説明すると、テレビのADのような位置になります。

粉々に砕いて説明すると、演出の助手です。そのまんまです。

 

そんなこんなをこなしながら演出の勉強をするために、稽古場に張り付いているような感じです。個人的に、演出を学ぶには稽古場にいることが一番だと思い、昨年度から本格的に演出助手として学内の公演に関わっています。『演出』ってなんなんすかねまじで…知れば知るほどわからない…。

 

 

悶々とした若者の苦悩は置いておき、座組みの近況について。

先日の方々のブログを読んでいただければ分かる通り(まだ読んで無い方はそちらも是非ご覧ください)、これまで座組みでは「義経記」の物語や時代背景を知るべく、リサーチに取り組んで参りました。

その甲斐あってか、プレゼン発表では各々の推し人物について語る限界オタクが出現したり、持ち寄った知識で見解をぶつけ合う「朝まで生テレビ」さながらの議論が勃発したりと、1日で終わる予定の発表会が2日かけてギリギリという白熱具合を見せました。

演出助手としては、予定通りに進まないことに嘆くべきか、真剣に取り組んでくれた方々に感謝すべきか……たぶん、いいことなんだと思います。

大熱狂の発表会を終え、3日間の休息を経て、昨日からまた稽古が再開することとなりました。本来ならば、その稽古について詳しく書くべきかと思うのですが、残念ながら私用で稽古に参加できませんでした。楽しみにしていた方々は申し訳ありません。明日のブログをお待ちください。

 

 

これでブログを終えるのもなんだか寂しいので、休日なにをしたかについて、少し触れたいと思います。

 

みなさまは、アカデミー賞2021の結果はご覧になられたでしょうか。ここから先はアカデミー賞2021の受賞作品について触れます、もしまだ知りたくないという方は、ブラウザバックを推奨します。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021年4月26日の午前中、twitterのトピックス欄で、アカデミー賞2021作品賞にクロエ・ジャオ監督『ノマドランド』(NOMADLAND)が選ばれたことを知りました。

恥ずかしながら、ノマドランドについてそれまで全くチェックしていなかったので、すぐさま予告映像を観て、その日のうちに映画館へ駆け込みました。(昨今の情勢でこういった施設に行くことを不安に思う方もいるかもしれませんが、僕は適切な感染症対策がなされていると考えています。)

この作品は、アメリカの車上生活者にスポットを当てた、ロードムービーとなっています。僕からはどこまで話すべきかわからないので、詳細は公式サイトをチェックしてみてください。あまり深い内容や感想までは、まだ語るべきではないと思うので詳しくは語りませんが、みた後とても心地いい映画でした。

 

こういう映画を観ると、やはり文化は必要なんだと思います。いまは不急(これは表現者、マネジメント側、享受者側双方向の努力次第でどうにかなるのかもしれない。)かもしれないけど、決して不用なんて言葉で片付けられるものではないはずだと信じています。じゃないと演劇してませんから。

 

少し熱くなりすぎたかもしれません。失礼しました。

 

 

 

ノトススタジオの公演案内を見ると、『義経記 REMASTER』の宣伝ビジュアルが公開されています。

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平家物語 REMASTER』で義経を演じた、3回生の椙田くんの横顔。

その脳裏には、『平家物語 REMASTER』 に登場した源平両軍の雄姿が。

 

義経は波乱の人生の中、何を思い、何を感じて歩みを進めてきたのでしょうか。

 

そして周りの人々の目に、彼はどのように写っていたのでしょうか。

 

是非劇場で、彼らの旅路を見届けてください。

 

そしてできれば、私たち座組みの旅路もまた、見守っていただければ幸いです。

 

 

それではまた。劇場でお待ちしております。

また次のブログをお楽しみに。

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2021年4月17日撮影 瀬戸内海