稽古場は、遊び場です。

 最近自動販売機のあったか~いを見る機会が少なくなりました。日本も寒さに別れを告げたと思いきや気温はそういうわけにもいかず、体温調節が難しいですね…皆様、体調管理は順調でしょうか?
こんにちは!『義経記 REMASTER』で照明補佐を務めます、一年の馬籠由祐姫です。

 

 

 ところで、私にとって稽古場は遊び場です。

 稽古初日、キャストではない私は、何となく稽古場の隅でボーっとしていました。そこには煉瓦の壁や、なんかよくわからない溝が見えるばかりでここぞとばかりに退屈でした。そこで私はあることを考えます。

 

「あ、今から戦死した武士になろう。」

 

そして私は、ただひたすらに稽古場の隅で死んでいたのです。

(なんだこいつ。今大半の方がそう思われた事と思いますがそれで大丈夫です。)

 

 さて、いっぺん死んでみると、これまでとは全く別の世界が見えました…!!

照明ばかりの天井が、残りの水分搾り取る勢いで自分に降り注ぐ太陽に。

つるつるピカピカ掃除の行き届いた床は、所々馬の蹄の跡が残り、無残に抉れていました。

話し声は咆哮に聞こえ、私は目の前を歩く人間の身の危険を案じます。そこかしこに血潮が飛び散り、人が倒れ、豊かな自然が容赦なくそれを包み込み、なかったモノにするのです。

 

 こんなことをしていたら、監修の木ノ下裕一さんに「何が見えてるの?」と聞かれ、生き返りました。ちなみに、「壁」と答えました。

 

 それからというもの、立場によって全く景色が変わる稽古場が面白くなり、隅っこで見学をしているふりをしては、何かになってその場の空気を楽しんでいます。(数日前は花粉になって漂っていました。花粉症の義経さん(勝手に作りました)に攻撃を仕掛けましたが、運悪く鷲尾の服に引っ付いてしまい、一緒に旅路を眺めました。)

電車の中や散歩中でもできる変な遊び、皆様もどこかでやってみてはいかがでしょうか?