授業紹介「舞台美術Ⅰ(講師:カミイケタクヤ)」

【演劇コース授業紹介⑧】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台美術Ⅰ」
講師:カミイケタクヤ

 

今回は、秋学期を通して開講されている、カミイケタクヤ先生による「舞台美術Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*舞台美術Ⅰ:舞台芸術のテクニカルワークの一つ、搬入という点に焦点をあてて行う「搬入プロジェクト」をおこなう。舞台として決して表に出ない搬入口は舞台機構を構成する始まりの重要な場所であり、その建築物の構造を理解する事を踏まえて製作、搬入をおこなう。
「搬入プロジェクト」は劇団悪魔のしるしのパフォーマンス作品のレパートリーである。現在は主催であった危口氏が亡くなった為に行われなくなったが、主に教育機関を中心に自由に行えるオープンソースとされている。

 

[講師プロフィール] 

カミイケタクヤ(美術家)

「移動」の時間や景色や言葉などの中より遭遇、経過、喪失などを模索。
主には美術(インスタレーション、平面作品など)と舞台美術(演劇、ダンス、サーカスなど)を制作。
その他にWS、ライブパフォーマンス、舞台演出、小屋製作など幅広く活動をしている。

 

この授業では、美術家のカミイケタクヤ先生指導の下、「搬入プロジェクト」を本学の大学祭で実施しました。

搬入プロジェクトとは、ある空間に「入らなそうでギリギリ入る物体」を設計・製作し、それを実際に入れてみるパフォーマンスであり、演出家の危口統之氏が主宰する劇団「悪魔のしるし」のレパートリー作品です。
危口氏が亡くなってからは、誰もが自由に実施してよいオープンソースとして、様々な地域で実施され、国内外で高い評価を受けています。

今回は全5日間の授業で、カミイケ先生とともに、設計から製作・搬入までを行います。美術を製作するだけでなく、大学祭という祝祭の中でどのようにパフォーマンスとして実施するかということまで考えました。

カミイケ先生による企画の説明

現地で間口などの寸法を測ります

カミイケ先生による概要説明の後は、実際に搬入を行うエクテス館(図書館)に足を運び、搬入口となるドアのサイズや建物内の棚などの寸法を丁寧に測りました。

模型でのシミュレーションの様子

2日目は測った寸法をもとに、模型を作成し、オブジェがきちんと搬入できるかどうか何度もシミュレーションを行っていきます。

オブジェ製作の様子

3日目以降は、学生が主体となって考えたデザインを基に実際にオブジェを製作していきます。学生も工具に悪戦苦闘しながらも、骨組みをどんどん組み立てていき、4日目には赤色の塗料で塗装して、いよいよ完成です。

今回搬入するのは、学生のアイディアから生まれた、カタカナの「ア」を巨大にしたオブジェです。完成したオブジェを見る限り、とても一枚の扉に入りそうにはありませんが、どうなるのでしょうか。

2つの旗も製作しました

そしていよいよ大学祭当日。シンバルやマラカスを鳴らしながらお祭りのように巨大オブジェを担いで図書館に向かいます。

図書館への搬入の様子

図書館への搬入では、模型で行ったシミュレーションをもとに、角度や向きを変えたりロープで上に引き上げたりしながら建物の中をオブジェが潜り抜けていきます。

大学祭のプログラムとして、一般公開もされた「搬入プロジェクト@四国学院大学~図書館でアーーー!~」。大いに盛り上がり、無事搬入にも成功しました。

学生にとって学びを実践できるとても良い機会となりました。

 

【学生の声】

福家雄介さん 3年生 身体表現と舞台芸術メジャー

私が大学に入学してからの大学祭で、この「搬入プロジェクト」があった今年の大学祭が一番楽しかったです。今までも演劇コースの人たちが、所属しているサークル、または個人などで大学祭のイベントに参加することはありましたが、演劇コースの人たち全体で一つのイベントを成し遂げることは私の知っている限りなかったので、非常に心が躍りました。いつもだと別のところで関わっていて会うことがない人、そもそも大学祭に来ない人なんかも同じ場所で同じ作品を製作し、作品を担いで、図書館に展示して、文化祭のようなあのキラキラを思い出す素敵な時間でした。