授業紹介「舞台技術基礎Ⅰ(講師:岩城保)」

【演劇コース授業紹介⑨】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台技術基礎Ⅰ」
講師:岩城保

 

今回は、11月8日~11日の4日間開講された、岩城保先生による「舞台技術基礎Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*舞台技術基礎Ⅰ:舞台スタッフの重要な一部門である「舞台照明」について、デザイン・設計・設営・操作に従事するための前提として必要となる「基本的な技術と知識」を身につける。舞台照明機材の実物を使用したワークショップ形式による実習。舞台照明について全くの未経験者および初心者を対象とする。

 

[講師プロフィール] 

岩城保(舞台照明家)

1964年生まれ。国際基督教大学在学中に学生団体「照明委員会」に所属、舞台照明の世界に出会う。照明デザイン会社や調光機器製造会社への勤務を経て、1990年から2012年まで劇団青年団平田オリザ主宰)に所属、ほぼすべての公演の照明プランを担当。2012年末に青年団を退団。以降はフリーの照明デザイナーとして関美能留、多田淳之介、西村和宏らの演出作品に参加。また、舞台照明の実務のかたわら、市民や学生に舞台照明を体験してもらうワークショップ活動も行っている。日本照明家協会理事。

 

 

この授業では、舞台照明の基礎知識について実践的に学びました。

照明機材に触ったことのない学生も多く、照明機材の運び方から各部品の取り付け方や舞台での使用例など細かく教えていただきました。

機材や設備のことを学んだ後に、実際に照明機材の吊り込みを学びました。
3人1チームになり、最初は2~3台の機材を仕込み、どのようにすればより効率的に作業を行えるかを考えながら実践しました。

作業終了後、改善点や気づいた点についてフィードバックを行います。また見ているチームも疑問点や問題点を共有して、解決策を話し合いながら作業を行いました。

 

最終日には実際のプロ公演で使用した仕込み図をもとに仕込みを行いました。

人数が多いため、各部署がどこまで進んでいるかを把握するようにコミュニケーションをとりながら、円滑に作業が進むような工夫がみられました。

4日間の授業を通して、今後の公演仕込みにも、実践力として参加できるような技術を学ぶことができました。

 

【学生の声】

河野嵩広 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

今回は俳優以外の仕事に興味をもち、舞台美術基礎Ⅰで照明の基礎知識を学ぼうと思い履修しました。
経験は全くなかったのですが、バトンの上げ下げの仕方や仕込みやバラシの作業を指導してくださいました。
難易度の違う仕込み図を数枚渡されて、それを3人から4人のグループになって作業しました。この授業を通して学んだ、照明の機材のことや仕込み・バラシの技術を、今後の演劇公演でも活かしていきたいと思います。

 

島本歩花 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

照明を仕込むことやバラすことは経験をしたことがあるのですが、効率的にすることはあまり考えたことありませんでした。
授業は、主に実践して学ぶ形式でした。何人かでチームを組み、作戦を考えながら取り組んだたため、実際の舞台仕込みに活かしたいと思いました。
授業を受けて今まで知らなかった照明の基礎や楽しさをより知ることができました。