【演劇コース授業紹介⑲】
「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。
サマーセッション「ヴォイス・トレーニング」
講師:ヘイニ・ヌカリ
今回は8月23日(金)~30日(金)に開講された、ヘイニ・ヌカリによる「ヴォイス・トレーニング」の授業の一部をご紹介します。
*ボーダレスな表現手法を要求される現代の役者、ダンサーを目指す学生に向けたヴォイス・トレーニング。
この授業では、ヘイニ氏が長年探求してきた『BODY IS VOICE 体は声』について学びました。
『BODY IS VOICE 体は声』は、呼吸と動きの探求を通じて身体と声の相乗効果をリサーチし、表現の可能性を広げるためのワークショップです。
一人やペア、グループで行うエクササイズでは、新しい声や動きのパターンを見つけるための課題をヘイニ氏に提示してもらい、学生たちはもらった課題にそれぞれのアイディアを加えながら発展させていきました。
頭で考えるのではなく、身体の内側にあるエネルギーから生み出される動きに注目し、お互いを観察し、フィードバックを繰り返しながら様々な可能性を模索しました。
世界各国でワークショップを行うヘイニ氏は、地理的な条件や過ごす環境によって違う身体の状態にあわせた、アイスブレイクやウォームアップができるよう心掛けているそうです。どんな地域に住む人でも身体が緩んだ状態で「The Body is Voice」のワークショップに入られるように身体の微細な変化に注目しながら、ワークショップを進めると教えていただきました。
小さな身体の変化を感じ取り、今までに使うことのなかった、身体と声の新しい領域を発見できる機会となりました。
【学生からの声】
関口晴(3回生)
呼吸と声と動きにフォーカスを当てたワークショップのため、慣れないうちは、動きをどのようにつくるかを意識していたが、呼吸と声に集中することで、自然と生まれる動きがあることに気が付けた。また、ヘイニ氏からもらったタスクに集中することで、周りからどう見られているかやパフォーマンスをしないといけないという意識から解放され、自分の身体感覚のみを感じ動くことができた。
古賀美優香(4回生)
個人的に出している声の音階によって、動きの質に変化があることが分かった。
声の出し方を変えることで、身体を動かすスイッチを切り替えるような感覚があり、特に高音を出しているときは頭を使わないでも、自然に動きが身体の中から出てくるような感覚を実感できた。
土田倭也(4回生)
目をつぶっている瞬間にワークショップ期間中にヘイニ氏によく言われた、「動物的になる」ということを感じられた。目を閉じることで身体の内側から生まれる動きを感じ、その動きが理性を使わずに動けているのを感じた。
授業最終日のショーイングの様子は以下よりご覧いただけます。