授業紹介「舞台音響(講師:高橋克司)」

【演劇コース授業紹介④】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台音響」
講師:高橋克司

 

今回は、5月17日~20日の4日間で行われた高橋克司先生による「舞台音響*」の授業をご紹介します。
*舞台音響:四国学院大学内にある劇場、ノトススタジオでの仕込みを通して、音響の基礎的な仕組みを知り、舞台芸術における聴覚への演出、"サウンドデザイン"への理解を深める。

 

この授業では、ミキサーやマイク、スピーカーなど、本学ノトススタジオの実際の機材に触れながら音響の仕組みについてレクチャーしていただきました。

全4日間の授業では毎日目標が設定され、一つ一つの機材についてじっくり時間をかけて学ぶことができました。

演劇やダンス作品だけでなく、音楽ライブでの集音や音の調整方法など、舞台全般で幅広く使うことのできる知識を、高橋先生の経験を交えながら丁寧にご説明いただきました。

最終日には、学生のみで配線などを含めた音響設営を一から行い、ノトススタジオで今後活用することのできる知識を身につけることができました。

 

【学生の声】

川畑菜美さん 4年生 身体表現と舞台芸術メジャー

今回の授業では、順に1から教えていただいて、実際に公演で仕込んでいた時にはあいまいだったことが一本につながった感覚がありました。初めての人も多い中、自分たちで手探りで機材をさわりながら失敗も重要な学びとして見守ってもらいつつ、理解を深めることができました。高橋先生の現場での実感を含んだお話もおもしろかったです。
‟音像”についての話で、イコライザという機能で調整する前と後の音を聞かせてもらい、音楽に対して空間がクリアになったような印象を持ちました。場合に応じてある周波数を削ることで調整を行っていると教えていただきました。いい音はどういう音なのかということや、音とどう関わるかということを考えるのは面白かったです。高橋さんの音響のはなしは難しいことも多いですが、知りたい!という気持ちを刺激されます。

授業紹介「演技基礎Ⅰ(講師:斉藤かおる)」

【演劇コース授業紹介③】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「演技基礎Ⅰ」
講師:斉藤かおる

 

今回は、春学期を通して開講されている、斉藤かおる先生による「演技基礎Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*演技基礎Ⅰ:俳優として舞台に立つための声や体の基礎トレーニングを行う。俳優としての身体的訓練を時間をかけて行い、自分にあった声と体の運用方法を修得する。

 

[講師プロフィール] 

斉藤かおる(俳優・講師)
桐朋学園大学演劇専攻科卒業後、劇団「シェイクスピア・シアター」に10年在籍。「から騒ぎ」「じゃじゃ馬ならし」「夏の夜の夢」「マクベス」「ベニスの商人」他多数に出演。
愛媛県松山市東温市にて演劇・朗読講師。令和4年 市民中心型演劇【伊予の国シェイクスピア】企画・演出。

 

この授業は、俳優力の向上と維持を目的とし、日ごろから行うべき発声やストレッチなどの基礎訓練に加え、戯曲・インプロを使ったトレーニングを週4コマ行っています。(斉藤先生は毎週金曜日の授業を担当されています)

授業のはじめには、毎回ストレッチと発声練習を行います。

ストレッチでは、首や胸、股関節などを緩め、稽古に入る前段階として、短時間で効率的にウォーミングアップできる方法を実践しています。発声練習でも、何秒で吸う・吐くなど、息のコントロールを意識して取り組んでいます。

基礎訓練後は、シェイクスピアの4大悲劇のひとつ『マクベス』のテキストを一部抜粋したものを、斉藤先生が役を割り振り、実際に立って演じました。

魔女役・マクベス役を割り振り、普通の会話ではなく、観客に見せるためのセリフ回しとして、普段より出力の大きい演技を意識して取り組みました。

斉藤先生は以前、シェイクスピアシアターに所属。昨年度は、本学ノトススタジオで上演されたサラダボール公演『マクベス dialogue』で魔女を演じるなど、数多くのシェイクスピア作品にご出演されています。

 

【学生の声】

佐伯悠一郎さん 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

シェイクスピアなどの古典戯曲を演じることは、自分の中で難しいと思っていたのですが、斉藤先生の講義を通して楽しいと感じることができるようになりました。また、座ったままの読み合わせより、動きながら演じるほうがテンションも上がりやすく、感情も入りやすいことがわかりました。演劇に一番必要なことは、楽しむことなのかもしれません。

授業紹介「インテンシブ・ワークショップⅠ(講師:鴻上尚史)」

【演劇コース授業紹介➁】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

インテンシブ・ワークショップⅠ」
講師:鴻上尚史

 

今回は、5月10日・11日の2日間で行われた鴻上尚史先生による「インテンシブ・ワークショップⅠ*」の授業をご紹介します。
*インテンシブ・ワークショップⅠ:多彩な身体表現のプログラムに参加し、自己発見や他者とのコミュニケーション回路開発の方法などを学ぶ。とくに演劇に必要な身体表現は、今第一線で活躍中の演出家による集中的なワークショップを通して学んでいく。

 

[講師プロフィール] 

鴻上尚史(作家、演出家)
1958年愛媛県出身。 早稲田大学法学部出身。1981年劇団「第三舞台」を結成。以降、作・演出を手がける。現在はプロデュースユニットKOKAMI@network、2008年に若手俳優を集め旗上げした「虚構の劇団」での作・演出が中心。これまでに紀伊國屋演劇賞岸田國士戯曲賞、戯曲集『グローブ・ジャングル』で第61回読売文学賞戯曲賞(2010年)を受賞。舞台公演の他にも、エッセイスト、ラジオパーソナリティ、映画監督、小説家、脚本家などとして幅広く活動。

 

この授業では、発声の理論など、俳優として土台となる部分から始まり、最終的には戯曲とどう向き合うかということについて丁寧にレクチャーしていただきました。

1日目は、簡単なゲームでのトレーニングや、土台となる発声の理論と方法についてご指導いただきました。

一見ただのゲームに見えるものでも、このゲームはどのような力を身に着けるためのゲームなのかということを都度説明していただき、トレーニングとして意識的に取り組むことができました。

発声についても、正しい発声の方法に加え、声のベクトルなど、鴻上先生自身の体験談を交えながらご説明いただき、実際に声を対象に飛ばすトレーニングも行いました。

2日目は、インプロゲームを使った演技のレッスンを行いました。嘘に見える演技と本物の演技の違いや、自身と役の距離をはかることの重要さなど、役を演じるということについて考える時間となりました。

最後にはこの2日間で取り組んできたトレーニングを振り返りながら、俳優の演技が、どのような理論によって支えられているのかということについて、ロシアの演出家・俳優であるコンスタンチン・スタニスラフスキーが提唱した俳優の方法論である「スタニスラフスキー・システム」を中心に解説していただきました。

演技のについて体験的に学ぶ、貴重な経験となりました。

 

【学生の声】

安田有里さん 4年生 身体表現と舞台芸術メジャー

スタニスラフスキー・システムについての説明がとても勉強になりました。台本の読み解き方を細かく、丁寧に教えて下さったので、これまで疑問に思っていたことやモヤモヤしていたことがストンと腑に落ちたような気がします。
スタニスラフスキー・システムについても、発声・感情の状態についても、どれもこれからの日常で意識して実践していきたいものばかりでした。

 

土田倭也さん 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

このWSでは、演劇の理論とその実践について、丁寧に教えていただきました。
初日に行ったミニゲームでは、ただ「楽しい」だけで終わるのではなく、このゲームを通して身に着けてほしい力や目的を明確にしてくださったので、今後のためになるワークでした。発声では声を出すことによって振動し、それが体のどこかで共鳴する。今まで無意識だったものが意識的になり、新しい発見がたくさんありました。
短期間ではあったものの、新しいことを学び、そのことについて考えることの大切さを知りました。

 

授業紹介「インテンシブ・ワークショップⅠ(講師:安田雅弘)」

【演劇コース授業紹介➀】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

インテンシブ・ワークショップⅠ」
講師:安田雅弘

 

今回は、4月12日~15日の4日間で行われた安田雅弘先生による「インテンシブ・ワークショップⅠ*」の授業をご紹介します。
*インテンシブ・ワークショップⅠ:多彩な身体表現のプログラムに参加し、自己発見や他者とのコミュニケーション回路開発の方法などを学ぶ。とくに演劇に必要な身体表現は、今第一線で活躍中の演出家による集中的なワークショップを通して学んでいく。

 

[講師プロフィール] 

安田雅弘(演出家、劇団 山の手事情社主宰)
1962年生まれ。早稲田大学在学中に劇団「山の手事情社」を旗揚げ。古今東西の戯曲を独自の演技様式《四畳半》で上演する作業は、国内だけでなく、海外でも高い評価を受けている。

 

この授業では、基本的な発声・早口言葉を用いたトレーニングを期間中毎日行いました。俳優として声を届けるためのトレーニングの方法と、それを継続して行っていくことの重要さを学びました。

その後、寸劇(短い物語)を4・5人のグループに分かれ、それぞれのチームで話し合いながら創作しました。

自分たちの身近にある問題をテーマに、登場人物たちの関わりとその中で起きていく問題について、会話をベースに展開し、5分ほどの発表にまとめていきます。

発表では、大学生や若者同士の関係や問題を、自身の人生や体験を基に、“リアルな演技”を追求しながら描きました。

発表後は、安田先生からのフィードバックがあり、自然に演じるテクニックや物語の展開についてのアドバイスをいただきました。

フィードバックを踏まえ、チームを入れ替え、2回目の寸劇創作を行いました。
各チームともに1回目よりも自然な演技について深く考えて発表に臨みました。

寸劇を使ったトレーニングは、安田先生が主宰する「山の手事情社」でも実践しているもので、今回は学生もその一部を体験することができました。また、リアリズム演劇における俳優の身体について考えるきっかけとなりました。

 

【学生の声】

福家雄介さん 3年生 身体表現と舞台芸術メジャー

何気ない身近な出来事が、1つの芝居になっていくのは、単純に面白かったですし、普段そういうものは気にも留めないで忘れていくことがほとんどなので、それがちゃんと作品として表現できたことがとても嬉しかったです。

 

村上桃菜さん 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

私は、この授業を受けて、身近にあることを想像力を働かせてリアルに表現することの難しさを感じました。
また、見る人の立場にもなって考えて、何がリアルでおもしろいのかグループで話し合いながらつくっていくことが楽しく、とても勉強になりました。グループでの発表を通して、色々な考え方や価値観に触れることができました。

演劇コース全体ミーティング・新入生との顔合わせを行いました。

こんにちは。パフォーミング・アーツ研究所(SIPA)の大瀬戸です。

今年度より、職員として演劇コースに関わることとなりました。よろしくお願いいたします。

 

新年度の新入生向けオリエンテーションとして創作いたしました『平家物語 Performance』ですが、無事千秋楽を迎えることができました。

一般公開の2日間も多くのお客様にご来場いただきました。平家物語シリーズの作品やSARPを毎回楽しみにしてくださっている方もいらっしゃると聞き、多くの方の支えのおかげで演劇コースが成り立っているのだと改めて感じました。ご来場いただき、誠にありがとうございました。

 

さて新年度、授業も始まり、大学キャンパスはたくさんの学生で賑わっています。
新入生の皆様、ご入学おめでとうございます!

先日、演劇コースの教職員と2年生~4年生、演劇コースを希望する新入生が一堂に会する毎年恒例の演劇コース全体ミーティングを行いました。

教職員・学生合わせ約50名が集まったミーティングでは今年度の授業や公演についての説明が教員より行われました。

今年も個性豊かな新入生が入学してきてくれました!
新入生の大学生活を通しての成長と、新入生を加えた新メンバーで取り組んでいくこれからの作品を、とても楽しみにしています。

 

先週より、演劇コースでも基礎トレーニングはもちろん、豪華講師陣による授業が開講されています。授業や公演に取り組む学生の様子も積極的に発信してまいりますので、ぜひ当ブログや各種SNSをご覧ください。

 

今年度もノトススタジオと演劇コースの活動をどうぞよろしくお願いいたします。

 

今後の公演情報は随時以下に更新いたします。

四国学院大学ノトススタジオHP→http://www.notos-studio.com/

四国学院大学ノトススタジオTwitterhttps://twitter.com/

四国学院大学ノトススタジオFacebookhttps://www.facebook.com/shikogakunotosu/

 

開演まで。

ブログをご覧の皆さんこんにちは。

またも制作の中越です。

 

先月から稽古が始まった『平家物語Performance』も新入生へ向けてのオリエンテーション公演が終わり、ついに一般公開が明日に迫りました。

1ヶ月、気づけばあっという間だったように感じます。

 

さて、今回はキャストが身に纏う衣装にスポットをあててご紹介します。

 

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稽古が始まってからsipa横では連日、衣装班によって衣装製作が行われました。

初演時、昨年のオリエンテーションの時から衣装にも変化があるとか、、

衣装の西村ひとみさん、ご指導のもと合計22着の衣装を製作と手直しを行いました。

 

 

今回特別に衣装の一部を公開します。

 

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衣装の全体像はぜひコイノスにてご覧下さい!

皆さまのご来場、心よりお待ちしております。

 

公演の詳細はこちらより↓

www.notos-studio.com

 

 

 

今年度もよろしくお願いします。

気づけば桜も満開になり、新年度が始まりましたね。

四国学院大学では土曜日に入学式が行われました。

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます🌸

素敵な大学生活をお送りください。

 
こんにちは、制作の中越です。
今回も『平家物語Performance』の様子をご紹介します。
 
 
先日アトリウム コイノスの仕込みが行われました。

 座組外の学生たちにも手伝ってもらい、素敵な舞台が出来ました。

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 平家物語といえばの“あの”坂もコイノスに復活です!
(何度見ても凄い角度の坂ですね。)
 

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劇場にてお待ちしております。

公演の詳細はこちらから↓

www.notos-studio.com