25901.943

最近、街中で「コインランドリー」という看板、文字を見ただけでぞわぞわっとしてしまうようになりました。改めて街を見てみると、めちゃくちゃ多いんですよね。勘弁してほしいです。最近、我らが善通寺市にでっかい工事区画があって、聞けばハローズができるそうで。一時期あれが特大のコインランドリーになるんじゃないかとハラハラしてました。どうも、4年生椙田でございます。

 

今回の作品、私は演出部ということで、台本を執筆したり、舞台上での役者とテクニカルのバランスを見たりと、作品の方向性をあれこれ模索する仕事をしています。

まだまだ産みの苦しみの真っただ中。毎日が文化祭前日みたいなテンションです。終わらない緊張と興奮、決して得られない達成感と喪失感。たまりませんな。

 

もちろん役者としても舞台に携わってはいるのですが、客席からみんなが演技しているのを見て、あれこれ口出ししてる方が圧倒的に多いです。みんながわちゃわちゃ楽しめるようなシーンを多めに書いているので、必然的に自分はそういうシーンの出番が少なく、、、ちょっぴり寂しい思いもしてますが、やっぱり自分の書いた台本でみんながのびのび演じているのを見ていると、一番の特等席にいられているような気もして、それはそれで幸せです。とは言うものの、私もしっかり出演してます。やっぱり同期と肩を並べて舞台に立てるのは何だかんだ言って嬉しいもので。

 

あんまりアピールする機会もないので、自分の立場から見た作品の見どころを紹介させてください。

 

私からご紹介したいポイントは、みんなが舞台上で口にするセリフ。結構こだわって書いてます。と言うのも、我々4年間も一緒にいてお互いの口調やトーン、喋るテンポや癖なんかまで、無意識に耳にこびり付いてしまっています。私もご多分に漏れず、4年間みんなの声を聞き続けて(ほぼ盗み聞きですが)「この人ならこういう時こんなことを言うだろう」とか「この人はこういう話の時が一番楽しそう」とか、わりとわかるようになってきました。なのでセリフを書くときは、その人が言っていて違和感のないセリフ、言ったら面白そうなセリフ、逆に言わなさそうなセリフなどなど、結構こだわって書いています。

 

そんなこんなで書き進めていた台本が、先日、ようやっと完本致しました!

いやはや長かった。実に実に長かった。

 

ここだけの話、いっちばん決まらなかったのはラストの終わらせ方なんです。自分たちの4年間の集大成となるこの作品。その終わらせ方となると、締めくくりの締めくくりと言いますか、なっかなか決まらないもので。明け方までパソコンの画面とにらめっこしたこともありました。

 

実はこの度書き上がった台本、これで4本目なんです。

さかのぼること5か月前、今年の7月に始動した10期生卒業公演は、まだ夏の盛りでありました8月初旬、1本目の作品を創作、一部教員と関係者に発表いたしました。この時はまだ『コインランドリー マーメイド』というタイトルすら決まっていませんでした。

そして白神ももこさんのSARPを経て、10月初旬から再び創作を開始。8月にできた一本目の作品を更に膨らまし、1か月半もかけてやりたいことを詰め込み過ぎた結果、なんと2時間越えの超大作になってしまいました…。この2本目の台本は、70ページくらいありまして、こりゃあこのままお客様にお見せするわけにはいかないぞとなり、我々は3本目の創作に取り掛かったわけであります。これが大体半月前、11月中旬のことです。

70ページの台本です。分厚すぎますね。今見ても笑えてきます。

そこから作品の方向性を大幅に変更し、およそ一週間でずいぶん雰囲気の違う1時間の作品が出来ました。ただ、これではちょっと不完全燃焼だぞということになり、またまた作り直し。2本目のやりたいこと詰め込み台本と、3本目の台本を掛け合わせ、話し合いに話し合いを重ねて、11月の末日、ようやっと、この4本目の台本が仕上がったわけであります。現在25901文字。この中に943個のセリフが入っています。多少の増減はあるでしょうが、これからの稽古で中身を詰め、皆様にお届けできるよう育てていきます。

 

パソコンのキーボードを触るたび、何を入力しても予測変換に作品関係の言葉がずらりと並んでしまいます。みんなの名前の頭文字を入力したらみんなの名前が出てくるし、「こ」と入力したら「コインランドリー」はもちろん、「コインランドリーに」とか「コインランドリーの」とか「コインランドリーで」とか、こんなのが5,6個一気に表示されたときはノイローゼになるかと思いました。

 

思い返せば今年の春。さあ、卒業公演作るぞってなった時、最初に考えたのは既成の台本にするか、ゼロからの創作にするか、という問題でした。自分たちが本気でやりたいと思える、自分たちだけの作品を創ってやろうじゃないかということになり、満場一致で創作に即決。もちろん、ここまでダラダラと書いていた愚痴みたいな苦労も覚悟の上。同期みんなで日に日に顔色を悪くしながら、それでも笑いの絶えない稽古場です。

 

劇場で稽古していると、一日の内に日に当たることが滅多に無くなるので、たまに気分転換にみんなで外に出て、ラジオ体操をしたり、鬼ごっこをしたりしています。もし大学の近くを通りかかって、鬼ごっこをしている9人組を見かけても、怪しまないで下さい。

 

そして、劇場入りに伴い、スタッフをしてくれている後輩とも一緒に稽古を進めているのですが、本当に彼らが頼もしくて、時間の流れを感じてしまいます。同期達に負けず劣らず魅力的な後輩たちの紹介もいずれしていければと思っておりますので、お楽しみに。

 

 

さて、そろそろ次回のブログを担当して頂く頼もしい同期をご紹介させて頂きます。

次回のブログ担当は、中越 唯菜(なかごし ゆいな)さん。

彼女は4年間制作スタッフとしての腕を磨き、今やノトススタジオで誰よりも制作に長けた学生と言っても過言ではないでしょう。今回も作品とお客様を繋ぐ存在として、その腕を遺憾なく発揮してくれております。予約管理や客席の調整、広報業務や大学側との連携まで、本当にたくさんの仕事をこなしてくれています。SNS上での卒業公演のお知らせも、4年生のインタビュー動画作成も、このブログでのリレーシステムも、彼女の発案なんです。

ノトススタジオの名だたる公演で制作を務めてきた彼女は、「制作のドン」とも呼ばれています。今回の作品創作中も、お客様に寄り添った意見を言ってくれて、座組に冷静さを取り戻させてくれる場面が何度もありました。

パッと見、キャピキャピした女の子感があって、仲良くなるまでは勝手に苦手意識を持っていたのですが、制作スタッフとして作品を想う健気さや、本人がたまに見せる素朴な一面を知り、魅力的な人だなと思うようになりました。

 

そんな彼女も今回は役者として舞台にも立っております(制作をしながらの役者業、本当に大変だと思います)。勢いのあるセリフ回しと、見た目と動きのギャップで、他の俳優には無い存在感を確立しており、作品に厚みを持たせてくれています。

喋りだすと途端に場が明るくなるのですが、仕事中の姿はやっぱりカッコいいです

ちなみに、うちの同期の女性陣はお酒に強い人が多いのですが、彼女はその中でもトップクラスにお酒に強い、というか、お酒好きです。年明けには同期でそれぞれの地元の地酒を持ち寄って飲み比べをしようと息巻いています。

 

ではでは、これにて私からのブログはおしまいになります。お付き合いいただきありがとうございました。劇場でお会いしましょう。

                               すぎた

 

<中越唯菜出演歴>

2019.8 

四国学院大学ノトススタジオ教育プログラム ノトススクール 親子で楽しむ演劇『にせ桃太郎』 村人

 

2021.1 

四国学院大学青年団『カガクするココロ』秀子役

 

2021.3 

四国学院大学青年団『カガクするココロ』(江原河畔劇場秀子役

 

2022.6

四国学院大学社会学部プロジェクト 演劇公演ダンデライオンズ』 近藤・相馬

 

http://www.notos-studio.com/contents/event/event/5651.html

 

絶賛予約受付中です。以下よりご予約いただけます。

公演詳細↓

www.notos-studio.com

 

 

変なひとたち

随分と寒くなりました
今年も冬がやって来ます

いよいよ『コインランドリー マーメイド』を皆さんにお観せするときが来ているようですね

冬の訪れとともに『コインランドリー マーメイド』
卒業公演でございます

私は10期生の松下 朋花です
舞台美術も担当しております

この前ノトス入りしまして、仕込ませていただきました
今回は教育実践の仕込みに紛れて、客席だけ先に組みました
後輩さんたちリノ敷き、ありがとうございました

ノトス入り
ダンススタジオをしばらくの住処にしていた私たちは、ノトススタジオへ向けて移動をはじめました
その様は遊牧民みたいだなあと
芝生を横切るのなんてまさにそれで
ただ荷物を運んでいるだけで様になる

稽古中もおもしろい場面はありますが、
稽古以外で10期が集まっているときがおもしろい
と思います

おもしろいというか変

ひとりひとりの魅力が強すぎて、レーダーチャートの角をみんなで引っ張りあってるイメージです
食べ合わせは悪いかもしれない

しかし、気がつけば集まっている10期
それこそ仕込みの時も、最終的には1〜3年生の後輩組と4年生からなる10期組に分かれて作業しており、合同仕込みと言っているのに想像した合同仕込みと違うことになっていました

私たちもまだ若いですが、さらなる若さには距離をとってしまう
若さを嫌っているわけではありません
決して!

そんな変な10期のメンバーから1人紹介するルールがあるので紹介します

我ら10期の信用できるドラマトゥルク
椙田 航平

大多数からおじさんと呼ばれています
ダディと合わせておじさんたちと呼ばれています
しかし最近、おばさんに見える時があるのです
不思議ですね

演劇ストイックで人に対して厳しそうな印象がありますが、ご飯を食べることが本当に幸せそうです
あと風呂とコーヒーも好きです
あの見た目でメチャクチャご飯を食べます
お腹いっぱいの椙田はおもしろいとみんなが言っています
確かにおもしろい
し、変

 

今回は本当に台本を頑張って整理したり書いたり付け足したりしてくれて
いつもありがとうという気持ちでいっぱいでございます
台詞を覚えるのも早くて適応力もある
私も頑張ろうと思えます

とにかく変な人たちと舞台をつくっております
『コインランドリー マーメイド』をよろしくお願いします

次回のブログ担当は椙田 航平さんです
お楽しみに

 

<椙田航平出演歴>

2019.7 SARPvol.16
平家物語REMASTER』
源義経

2019.8 2019パフォーミングアーツ特論ショーイング
『SHOWING Heini Nukari × Marcelo Evelin × Shikoku Gakuin University』

2019.9 SARPvol.17
『mizugiwa/madogiwa』
そる 役

2019.12 ノトスラボvol.13 劇団オムツかぶれ旗上げ公演
『ファミレス』
アンダー兼エキストラ

2020.1 身体表現と舞台芸術マネジメント・メジャー フィールドプラクティカム公演
『シアタータンク2019 革命スクラップ』
灰男・他 役

2020.10 SARPvol.18
『星の祭りに吹く風』
ヨシキ 役

2020.12 NHK高松放送局制作スペシャルドラマ
『小豆島に移住してみた』脚本:丸尾丸一郎(劇団 鹿殺し:代表)
桜井修平 役

2020.12 SARPvol.19
『S高原から』
西岡 役

2021.1 四国学院大学青年団
『カガクするココロ』(ノトススタジオ)
小島正一 役

2021.3 四国学院大学青年団
『カガクするココロ』(江原河畔劇場)
小島正一 役

2021.4 新設アトリウムコイノス 特別公演
平家物語Performance(初演)』
源義経

2021.5 SARP20回記念公演
義経記REMASTER(初演)』
源義経

2021.6 劇団オムツかぶれ公演
『キョウセイ』
相原一尋 役

2022.1 SARP20回記念公演
義経記REMASTER(再演)』
源義経

2022.4 2022新入生オリエンテーション
平家物語Performance(再演)』
平知盛

2022.5 劇団オムツかぶれ公演
『群青』
河村修一 役

2022.6 四国学院大学社会学部プロジェクト
ダンデライオンズ』
山岸先生・水谷工 役

2022.7 ノトスラボvol.14
『命を弄ぶふたり』
包帯をした男 役(A・原文チーム)

2022.9 SARPvol.21
『稜線とわたし』

 

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授業紹介「舞台技術基礎Ⅰ(講師:高橋克司)」

【演劇コース授業紹介⑩】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台技術基礎Ⅰ」
講師:高橋克司

 

今回は、11月15日~18日の4日間開講された、高橋克司先生による「舞台技術基礎Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*舞台技術基礎Ⅰ:舞台芸術の表現空間となる舞台つくりの基礎技術を学ぶ。舞台の音響技術への導入。音の記録から始まる、音響技術の歴史を辿りながら、”良い音”とは何かを考え、あまり知られていない演劇の舞台音響の世界を知る。

 

この授業では、音響技術に発展や演劇公演の中の音響の役割について、学びました。

初日は音響技術の歴史を辿りながら、時代ごとに発展していった音響機材を実際に触り、音の違いを確かめながら、知識を深めました。

2日目は高橋先生の体験談をもとにプロの現場での舞台音響の役割について学びました。多くの人が関わるプロの現場で必要になる技術や他の部署への配慮など、大学の演劇公演にも共通して必要なことを多く学ぶことができました。

 

3、4日目には実際にプロの公演で使用した図面をもとに、仕込み作業を行いました。
今回は今月ノトススタジオで行ったサラダボール公演『葵上』『班女』『弱法師』ー近代能楽集よりーの仕込みを行い、実際に何が難しかったか、何に気を付けてプランをしたかなど分かりやすく解説していただきました。

その他にも、音楽のライブを想定した仕込みも体験し、
音響卓をさわりながら、各スピーカーから出る音量やエフェクトのかけ方等も学び、アーティストからリクエストがきた場合を想定し、実践しました。

公演に関わる際に必要な基礎的な知識から専門的な知識まで幅広く学ぶことができました。

ここに集まったのは、愛おしいじゅっき

11月も半ばを過ぎ、いっそう寒さも増しましたね。

『コインランドリー マーメイド』初日まで約2週間。

みんなみんな頑張っています。

 

 

先日のノトススタジオでの作業を終え、ロビーに出たところで同期たちに会いました。

ノトススタジオからは台本や音照テクニカル作業をしていた10期たちが、SIPA横からはパンフレットやチケットなど制作関係の仕事をしてくれていた10期たちが、創造館からはせっせとタタキを進めてくれていた10期たちが。

各々が戦っていた持ち場をあとにして偶然同じタイミングでロビーに集まり、それぞれの進捗状況を共有し、労いあい、褒め合い、笑い合い。

ああ私たちこんなことが自然にできるようになったんだなあ。

 

10期、じゅっき。

 

愛おしくてたまらないなと、柄にもなくブログに綴っておきたくなるほど、良い空間と時間と関係性の上で私たちは創作に励んでいます。

なんだかひらがなで書きたくなる、じゅっき。

キラキラしてない、ただひたすらに泥臭く。舞台の上であんなに豊かに輝ける人たちが、こんなに地道に一途に毎日生きていることを、私は同じ同期として誇りに思います。

思うからこそみんなに知ってほしい、でもみんなに知ってほしくない、秘密の10期の姿です。

 

何やらみんなで集まっていますね、10期ほっとくとすぐこうなる

 

1回生の時からこうだったわけじゃありません。

私は入学当初みんな敵に見えていました、気を付けないと自分が埋もれてしまうと、自分がなくなってしまうと勝手にヒヤヒヤ。

けれどそれは少し違っていて。

関わっていくことで私は自分自身がちょっとずつ分かるようになりましたし、私と関わったことでみんなも1回生のときよりもっとたくさんの自分の一面を見つけられているのではないかと、もはや自信を持っています。

4年間すこーしずつお互いを知っていって、というか、演劇って本当にひとりでは創れないものだから、お互いのこと知らずにはいられない状況がたくさんあって、今に至ります。

知りたくないこともあったかもしれない、だけどもそれも含めて私だしあの子だし。

まだまだ知らないこともあると思うし、そういう部分はこの先ずっと知らないままでいる可能性だって大いにある。それもまた良い。

 

 

私たち10期の  “いま”  が詰め込まれた『コインランドリー マーメイド』を、どうぞ楽しみにしていてください。

 

私たち10期も、本当にほんとうに楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

さてさていつもの悪い癖で長くなってしまいましたが、ここでお知らせ。

 

次回のブログ担当は、松下 朋花(まつした ほのか)さんです。舞台美術担当!

みんなは親しみを込めて「まつした」と呼びますが、私だけは一回生のころから変わらず「ほのちゃん」と呼んでいます。

初めて会ったとき楽屋通路の端っこ箱馬にじっと座ってモニターを見ていた彼女にビビッときた私は、みんなが「まつした」呼びなら誰も呼んでいない下の名前で呼ぼうと決めました。

4年間「ほのちゃん」で貫き通しています☺️こんなに仲良くなれて嬉しい。

初めはあまり喋らない印象だった彼女は(そこもまた良さではあったのですが)、今では一番止まらないんじゃないかというほど楽しそうにお喋りしてくれるようになりましたし、いろんな表情を見せてくれるようになりました。非常に嬉しい。

聞けばご家族と話すときはいつもこんな感じと、、、なんだそれ、嬉しすぎる。

 

 

ほのちゃんを紹介するときは、よくミニマリストと表現されてますね。

これは持ち物がというより、なんだろう、出力がっていうことなんですが、これに関しては彼女の演技スタイルや生み出した振り付けを見ていただいた方が早いと思うので割愛します。

だけど注目すべきなのは、ミニマリストなんだけど、そこに留まらないエネルギーとパワーを持ち合わせているという点です。

そこに合わせて、悟りを開いたかのような達観した視点とそうかと思えばおちゃめな子供心まで見え隠れしちゃって、私たち10期は4年間でもう虜になってしまってますね。

 

 

みんな大好き、まつした節。あなたも劇場でとくとご覧あれ。

 

 

 

 

それでは今回は、この辺りで。

お相手は4回生の福島優菜でした。

 

 

 

 

〈松下朋花 出演歴〉

 

2019.9
国学生演劇祭vol.4公演『不条理(天瀬昌ム:脚本・演出)』【女】役

2020.2
〈芸術産業廃棄物〉旗揚げ公演『アボカド、²(スギタ コウヘイ:作・演出)』出演

2020.9
SARPvol.18『星の祭りに吹く風』よねこ 役

2020.12
SARP.19『S高原から』本間一子 役

2021.11
アート・シティ高松 文化芸術創出事業『solos』出演

2022.9
SARP.21『稜線とわたし』出演

 

 

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授業紹介「舞台技術基礎Ⅰ(講師:岩城保)」

【演劇コース授業紹介⑨】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台技術基礎Ⅰ」
講師:岩城保

 

今回は、11月8日~11日の4日間開講された、岩城保先生による「舞台技術基礎Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*舞台技術基礎Ⅰ:舞台スタッフの重要な一部門である「舞台照明」について、デザイン・設計・設営・操作に従事するための前提として必要となる「基本的な技術と知識」を身につける。舞台照明機材の実物を使用したワークショップ形式による実習。舞台照明について全くの未経験者および初心者を対象とする。

 

[講師プロフィール] 

岩城保(舞台照明家)

1964年生まれ。国際基督教大学在学中に学生団体「照明委員会」に所属、舞台照明の世界に出会う。照明デザイン会社や調光機器製造会社への勤務を経て、1990年から2012年まで劇団青年団平田オリザ主宰)に所属、ほぼすべての公演の照明プランを担当。2012年末に青年団を退団。以降はフリーの照明デザイナーとして関美能留、多田淳之介、西村和宏らの演出作品に参加。また、舞台照明の実務のかたわら、市民や学生に舞台照明を体験してもらうワークショップ活動も行っている。日本照明家協会理事。

 

 

この授業では、舞台照明の基礎知識について実践的に学びました。

照明機材に触ったことのない学生も多く、照明機材の運び方から各部品の取り付け方や舞台での使用例など細かく教えていただきました。

機材や設備のことを学んだ後に、実際に照明機材の吊り込みを学びました。
3人1チームになり、最初は2~3台の機材を仕込み、どのようにすればより効率的に作業を行えるかを考えながら実践しました。

作業終了後、改善点や気づいた点についてフィードバックを行います。また見ているチームも疑問点や問題点を共有して、解決策を話し合いながら作業を行いました。

 

最終日には実際のプロ公演で使用した仕込み図をもとに仕込みを行いました。

人数が多いため、各部署がどこまで進んでいるかを把握するようにコミュニケーションをとりながら、円滑に作業が進むような工夫がみられました。

4日間の授業を通して、今後の公演仕込みにも、実践力として参加できるような技術を学ぶことができました。

 

【学生の声】

河野嵩広 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

今回は俳優以外の仕事に興味をもち、舞台美術基礎Ⅰで照明の基礎知識を学ぼうと思い履修しました。
経験は全くなかったのですが、バトンの上げ下げの仕方や仕込みやバラシの作業を指導してくださいました。
難易度の違う仕込み図を数枚渡されて、それを3人から4人のグループになって作業しました。この授業を通して学んだ、照明の機材のことや仕込み・バラシの技術を、今後の演劇公演でも活かしていきたいと思います。

 

島本歩花 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

照明を仕込むことやバラすことは経験をしたことがあるのですが、効率的にすることはあまり考えたことありませんでした。
授業は、主に実践して学ぶ形式でした。何人かでチームを組み、作戦を考えながら取り組んだたため、実際の舞台仕込みに活かしたいと思いました。
授業を受けて今まで知らなかった照明の基礎や楽しさをより知ることができました。

にッッッき

皆さんどうもおはようございます。演劇コース10期卒業公演のブログ更新のお時間です。

本日のお相手は、普段は感情を出さず平常心、しかし仕事が始まれば途端に猪突猛進、時には狂人に大変身、私こそが四国学院大学4回生、ダディこと小松原 克仁。珍しく役者としての参加でございます。

すみませんねぇ、ブログなんて不慣れなものですから、緊張をまぎらわすためにふざけ倒したくなる性分が出てしまうのです。皆さんは気にしないで真顔で見ていって下さいね。

さて本題に入ります…と言いたいところですが、実は特に書くことが決まっていないんですよね。
ちょっと生々しくなりますが、今回のブログはテーマも含め、私が自由に書いていいとのことですし。う~む、悩ましい。そう言われても何を書けばよいのだァ?
と思っていたらそうだ、思い出しました。ほんのつい最近にビッグイベントがあったではあ~りませんか。

そう、あれは11月13日…。

ついに演劇コースを代表する先生方に通し稽古を見ていただいたのです。
何しろ先生方は皆ご多忙の身…、スケジュールの調整もなかなか大変なので、このように集まっていただくのはかなり貴重なことなのです。
以前夏に通した時ですら、全員に見せることはできませんでした。おまけに台本は当時からかなり変化しています。
ですので当然、今とは比べ物にならないぐらい緊張しましたが、高鳴る心臓のビートを抑え、セリフが詰まりながらも何とか通しを終えることができました。

 

その時間、驚異の2時間13分ッ!

金曜ロードショーレベルです。
そして、肝心の先生方の評価はと言うと…

残念ながら、あまり芳しいものではありませんでした…。
やはり多様なネタを詰め込みすぎたことによって、お客さんは何を見ているのか分からなくなり、疲れてしまうのだとか。
難しいものですね…。

 

そんなわけで我々は現在、この状況を打開すべく起死回生、台本をリライトして、全身全霊で頑張っているところなのです。
応援よろしくネ!

 

ちょっと話はズレますが、10期は皆強い人ですわ本当に。
フィードバックの後、今の段階でダメな所に気付けて良かったと、すぐに構成や美術を改善すべく動き出していましたからね。
私思わず胸が熱くなりました。さすが我が同期。
今でこそ手探りですが、仲間であり友人であるこのメンバーであれば、きっと最後には良い作品が完成すると確信しております!

さて、書きたいことは大体書けたと思うので、ここいらで筆を置くとしましょう。ここまで読んでいただきありがとうございました。
私はこれを投稿した後、羞恥で悶えることでしょう。

 

最後にちょっとだけお知らせです。

 

 


次回のブログ担当は私の頼もしい同期の一人、福島 優菜さんです。
彼女はとても頑張り屋さんで、役者としての経験もかなり豊富なので、的確な助言など多くのサポートをしてくれるので大助かりです。
責任感も強くしっかりしている女の子ですが、ノリも良いので可愛らしい一面をよく覗かせてくれます。そんな彼女のブログを是非お楽しみに!

<福島優菜出演歴>

2019.7
SARPvol.16『平家物語 REMASTER(木ノ下裕一:監修・補綴/西村和宏:演出)』小宰相 役

2019.11,12
ノトスフリンジvol.2『稲生物怪録~物怪編~(山岡真大朗:演出)』二口女 役

2020.1
シアタータンク2019『革命スクラップ(西村和宏:構成・演出)』出演

2020.10
SARPvol.18『星の祭に吹く風(小池竹見:作・演出)』かよ 役

2020.12
SARPvol.19『S高原から(平田オリザ:作/山内健司:演出)』藤原友子 役

2021.1
四国学院大学青年団『カガクするココロ(平田オリザ:作・演出)』Aチーム・竹田 役/Bチーム・遠藤 役

2021.3
青年団四国学院大学『カガクするココロ(平田オリザ:作・演出)』Aチーム・竹田 役/Bチーム・遠藤 役

2021.4
アトリウムコイノス特別公演『平家物語 Performance(木ノ下裕一:監修・補綴/西村和宏:演出/阪本麻郁:振付)』語り 役

2021.5
四国学院大学SARP20回記念公演『義経記 REMASTER(木ノ下裕一:監修・補綴/西村和宏:演出/阪本麻郁:振付)』語り 役

2021.6
劇団オムツかぶれ公演『キョウセイ(仙石桂子:作・演出/白神ももこ:振付)』瀬川楓 役

2021.8,9
坂出市民美術館“千田豊実個展「描き続ける」”映像作品『蜜(仙石桂子:作・演出)』春子 役

2021.11
dance+live music『solos(阪本麻郁:演出・構成・振付)』出演

2021.12
四国学院大学ノトスキッズ『ドラゴンスイッチ(西村和宏:作/西村和宏・阪本麻郁・カミイケタクヤ:演出)』おしゃべりなねこ 役

2021.12
古典戯曲アソートvol.1『ノイジー(西村和宏:構成・演出)』オフィーリア・ニーナ 役

2022.1
SARP20回記念公演『義経記 REMASTER(木ノ下裕一:監修・補綴/西村和宏:演出/阪本麻郁:振付)』語り 役

2022.1〜
【映像】「アート・シティ高松」文化芸術創出事業 映像作品『solos(阪本麻郁:演出・構成・振付)』出演

2022.4
アトリウムコイノス公演『平家物語 Performance(木ノ下裕一:監修・補綴/西村和宏:演出/阪本麻郁:振付)』語り 役

2022.5
劇団オムツかぶれ短編まちかど演劇『群青(仙石桂子:作・演出)』柳さとみ 役

2022.5
四国学院大学社会学部プロジェクト 演劇公演『ダンデライオンズ(仙石桂子:作・演出/白神ももこ:振付)』看護師・他 役

2022・9 四国学院大学SARPvol.21『稜線とわたし(白神ももこ:振付・演出)』出演

2022.10
サラダボール公演『葵上』『班女』『弱法師』ー近代能楽集よりー(三島由紀夫:作/西村和宏:演出)うち『葵上』葵 役/『弱法師』高安夫人 役

2022.4~2023.3まで

尾道回遊戯曲『巡る刻(脚本・演出=仙石桂子)』出演

 

公演詳細はこちらより↓

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授業紹介「舞台美術Ⅰ(講師:カミイケタクヤ)」

【演劇コース授業紹介⑧】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

「舞台美術Ⅰ」
講師:カミイケタクヤ

 

今回は、10月11日~15日の5日間で開講された、カミイケタクヤ先生による「舞台美術Ⅰ*」の授業の一部をご紹介します。
*舞台美術Ⅰ:舞台芸術のテクニカルワークの一つ、搬入という点に焦点をあてて行う「搬入プロジェクト」をおこなう。舞台として決して表に出ない搬入口は舞台機構を構成する始まりの重要な場所であり、その建築物の構造を理解する事を踏まえて製作、搬入をおこなう。
「搬入プロジェクト」は劇団悪魔のしるしのパフォーマンス作品のレパートリーである。現在は主催であった危口氏が亡くなった為に行われなくなったが、主に教育機関を中心に自由に行えるオープンソースとされている。

 

[講師プロフィール] 

カミイケタクヤ(美術家)

「移動」の時間や景色や言葉などの中より遭遇、経過、喪失などを模索。
主には美術(インスタレーション、平面作品など)と舞台美術(演劇、ダンス、サーカスなど)を制作。
その他にWS、ライブパフォーマンス、舞台演出、小屋製作など幅広く活動をしている。

 

この授業では、美術家のカミイケタクヤ先生指導の下、「搬入プロジェクト」を本学の大学祭で実施しました。

搬入プロジェクトとは、ある空間に「入らなそうでギリギリ入る物体」を設計・製作し、それを実際に入れてみるパフォーマンスであり、演出家の危口統之氏が主宰する劇団「悪魔のしるし」のレパートリー作品です。
危口氏が亡くなってからは、誰もが自由に実施してよいオープンソースとして、様々な地域で実施され、国内外で高い評価を受けています。

今回は全5日間の授業で、カミイケ先生とともに、設計から製作・搬入までを行います。美術を製作するだけでなく、大学祭という祝祭の中でどのようにパフォーマンスとして実施するかということまで考えました。

カミイケ先生による企画の説明

現地で間口などの寸法を測ります

カミイケ先生による概要説明の後は、実際に搬入を行うエクテス館(図書館)に足を運び、搬入口となるドアのサイズや建物内の棚などの寸法を丁寧に測りました。

模型でのシミュレーションの様子

2日目は測った寸法をもとに、模型を作成し、オブジェがきちんと搬入できるかどうか何度もシミュレーションを行っていきます。

オブジェ製作の様子

3日目以降は、学生が主体となって考えたデザインを基に実際にオブジェを製作していきます。学生も工具に悪戦苦闘しながらも、骨組みをどんどん組み立てていき、4日目には赤色の塗料で塗装して、いよいよ完成です。

今回搬入するのは、学生のアイディアから生まれた、カタカナの「ア」を巨大にしたオブジェです。完成したオブジェを見る限り、とても一枚の扉に入りそうにはありませんが、どうなるのでしょうか。

2つの旗も製作しました

そしていよいよ大学祭当日。シンバルやマラカスを鳴らしながらお祭りのように巨大オブジェを担いで図書館に向かいます。

図書館への搬入の様子

図書館への搬入では、模型で行ったシミュレーションをもとに、角度や向きを変えたりロープで上に引き上げたりしながら建物の中をオブジェが潜り抜けていきます。

大学祭のプログラムとして、一般公開もされた「搬入プロジェクト@四国学院大学~図書館でアーーー!~」。大いに盛り上がり、無事搬入にも成功しました。

学生にとって学びを実践できるとても良い機会となりました。

 

【学生の声】

福家雄介さん 3年生 身体表現と舞台芸術メジャー

私が大学に入学してからの大学祭で、この「搬入プロジェクト」があった今年の大学祭が一番楽しかったです。今までも演劇コースの人たちが、所属しているサークル、または個人などで大学祭のイベントに参加することはありましたが、演劇コースの人たち全体で一つのイベントを成し遂げることは私の知っている限りなかったので、非常に心が躍りました。いつもだと別のところで関わっていて会うことがない人、そもそも大学祭に来ない人なんかも同じ場所で同じ作品を製作し、作品を担いで、図書館に展示して、文化祭のようなあのキラキラを思い出す素敵な時間でした。