SARPvol.24無事終演しました。

オムニバス・ストーリーズ・プロジェクト『カタログ版 in 四国学院大学』無事全公演が終演しました。
学内が秋休みに入ったこともあり、ノトスもいっきに静かになりました。

 

今回は紹介しきれなかったスタッフの仕事を部署ごとにご紹介します。

 

舞台美術

作品の世界観を作り上げる重要な役割があります。
今回は作中に出でくる様々なものが空中に浮かび、不思議な空間が完成しました。
また、オムニバス形式ということで、シーンが次々と変わっていくため、セットを回転させたり移動させることで、見え方が変わるよう工夫されていました。

吊りもののチェック


音響
演出家と共同して作品の中の音を構築していき、日々同じではない舞台に合わせながらオペレーションを行います。劇場に居ながらも実際にシーンの中に入り込んだようなリアルな空間づくりにこだわりながら作業を行いました。音源の加工やスピーカーの仕込み位置を工夫するなど美術と違うアプローチの空間づくりが見えました。

オペレーションの確認

音響卓仕込み中

照明

客席からステージを見えやすくしたり、シーンに合わせたライティングで雰囲気を作ったり、音楽に合わせてステージをより一層盛り上げたり様々な演出効果を生み出します。今回はシーンの展開が多くプランニングに苦労しながらも、時間や天候、季節などを視覚的にあらわす工夫がされ、役者の演技をより一層引き立てていました。

仕込み図

舞台監督

技術スタッフの中でも何でも屋といっていいほど、様々な仕事をしている舞台監督。
スケジュール管理や場面転換の指示、安全管理や全体の進捗管理など業務内容は様々です。それに加えて今回は凧の仕掛けがあったため、その仕込みから操作までを舞台監督が行いました。

仕掛けづくり

仕掛けの準備

セットのバミリ

 

衣装

ステージ衣装は普通の洋服とは異なり、動きやすさや舞台上での映え方を考えながら、プランニングを行います。今回は1人が3~4役を演じる分けるため、1着で様々な性別・年齢を表現できるよう工夫しました。それぞれのキャラクターの個性を活かしながらも全体で調和のとれた衣装プランになりました。

衣装合わせ

私服をアレンジ

 

制作

宣伝物制作、広報、SNS管理、受付周りの準備(人員、配布物等)、お客様対応など仕事内容は様々です。多くの方に作品を知ってもらい、作品を楽しんでもらえるよう工夫して宣伝活動、公演準備を行いました。

看板設置

 

学内でチケット販売

客席準備

 


今年度のSARPはすべて終了しました。
来年度も引き続きよろしくお願いいたします。

 

スタッフの作業 ~美術&照明~

ブログをご覧の皆さま、こんにちは✨

制作担当の國只実玖です。

 


早いもので、本番まで残り数日となりました。キャスト・スタッフ共に、本番に向けて毎日作品作りに励んでいます。また、先週は学内販売も行いました。

学内販売を行っている写真

 

さて、今回は美術と照明の作業に密着した記事を書こうと思います。


まずは美術班ですが、今回の公演は大道具や小道具を扱うことが多く、どのように配置や装飾をすれば良いのかなど、物語の内容をしっかりと読み込んでから、細部に至るまでこだわって作品づくりを行っています。

装飾や配置の確認をする美術班

 

続いては、照明班です🔦

照明班も美術班と同様で、バトンから吊り下げている物が多く、それらに向かってどのように光を当てるのか、安全面にも気を付けながら調整をしています。

吊り物の一部

灯体の吊り込み作業をしています

本番まで残すところわずかとなりましたが、素敵な作品をお届けできるよう、キャスト・スタッフ共に頑張っていますので、ぜひぜひご観劇ください♪

皆さまのご予約をお待ちしております。

 


公演詳細・ご予約はこちらから↓

www.notos-studio.com

スタッフの活動 〜制作&衣装〜

本番まであと10日となりました。

本日のブログでは"縁の下の力持ち"なスタッフの皆さんを紹介します。

 

まずはこのブログを書いている、制作スタッフの紹介です。

制作は広報、宣伝物の制作、SNS管理、本番当日の受付や装飾、etc…と多岐にわたります。

先日は立て看板を制作、設置しました。

舞台上で紡がれるひとつひとつの短編をイラストにおこして"カタログ"のように配置してみました。大学正門、3号館入口、駐車場入口に設置しているので是非見てみてください。

 

続いて衣装スタッフの紹介です。

衣装は役者が舞台上で着用するステージ衣装をデザイン、制作する仕事です。

演出家や美術と意見を擦り合わせながらひとりひとりの衣装をつくりあげます。

14人分の衣装を作り上げるのはなかなか骨が折れますが、細部にまでこだわりを魅せます。

以上、制作&衣装の紹介でした。

次の更新もお楽しみに✨

 

本公演は絶賛予約受付中です。
皆さまのご予約お待ちしております。

 

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SARP vol.24 『オムニバス・ストーリーズ・プロジェクト カタログ版 in四国学院大学』

皆様、こんにちは✨

今回のSARP公演で制作を担当させていただきます。

演劇コース4回生の國只実玖です。

 

今回は「ロロ」主宰で劇作家・演出家の三浦直之さんを迎え、作品をお届けします。

稽古初日は、顔合わせと台本読みを行いました。

 

数分程度の短い物語を約30シーン作るとのことですが、今からどんな作品が出来上がるのかとても楽しみです♪

稽古開始とともに、スタッフも本格的に動きはじめました。

看板づくりの制作班

プランニング中の衣装班

本番に向けてブログやSNSで稽古の様子やスタッフの仕事に密着した記事を順次更新していきますので、是非ご覧ください✨

 

本公演は絶賛予約受付中です。
皆さまのご予約をお待ちしております。

 

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授業紹介「ヴォイス・トレーニング(講師:伊藤和美)」

【演劇コース授業紹介⑬】

 

「ヴォイス・トレーニング」
講師:伊藤和美

 

今回は、夏休み期間中の集中講義(サマーセッション)として、8月1日~4日の4日間開講された、伊藤和美先生による「ヴォイス・トレーニング*」の授業の一部をご紹介します。
*ヴォイス・トレーニング:「声を相手に届ける」ところから始まり、どこかで聴いたことのある親しみやすい曲をもとに、身体を動かしながら歌いつつ、発声・歌唱方法を学ぶワークショップ型の講義。

 

[講師プロフィール] 

伊藤和美(ヴォイストレーナー

1972年生、演劇やオペラのスタッフを務める傍ら、06年まで「時々自動」に作曲、パフォーマーとして参加。05年度文化庁派遣在外研修生として1年間渡英。現在、新国立劇場演劇研修所、座・高円寺「劇場創造アカデミー」講師。

 

この授業では、多くのミュージカルで歌唱指導を担当する伊藤和美先生に、俳優にとって重要な要素の一つである「声」のレッスンを行っていただきました。

ストレッチと声出しのレッスンは4日間毎日行いました。声を出せる状態にするための土台作りはとても重要で、とにかく楽しんで声を出すことを意識して取り組みました。

鏡を見ながら自分の口がどのように開いているのか観察し、コロナ禍のマスク生活で活用する機会の少なくなってしまった口周りの筋肉をほぐしていくトレーニングも行います。

 

伊藤先生は授業の中で、「自分の声で歌う」ことが重要だとお話しされていました。周りとなるべく同じように・真似をするように表現するのではなく、自分の声や持っているものをしっかり表現に活かすということが大切なのだそうです。

 

音源や、伊藤先生の弾くピアノに合わせ、リズムや音程など、音楽的な要素を加えながら、さらに声を出していきます。ここでも、音程やリズムを合わせることにこだわりすぎるのではなく、自分の声で表現するということを意識しながら取り組みました。

音楽に加えてボールを使ったり簡単なダンスを踊りながらなど、さらに頭の中で考えることを増やしながら歌を歌います。ゲーム感覚で楽しみながら学生も取り組んでいました。

ミュージカルなどでは、舞台上で踊ったり、段取りをこなしながら歌を歌っています。何か他のことをしながらでも、声を前に出していける力を身に着けるためのレッスンです。

はじめは戸惑っていた学生も、4日目にはスムーズにこなしていました。

活舌のトレーニングでも、母音・子音の種類や口の形の特徴など、一つ一つ丁寧に解説していただき、それを試しながら発声を行いました。

 

授業の4日目には、ソーントン・ワイルダー作の戯曲『わが町』の冒頭の構成を参考にしながら、自分たちが今過ごしている善通寺市の街並みや風景を、アニメ映画『耳をすませば』の主題歌として知られる「カントリー・ロード」の歌と合わせて発表。

「自分が歌う」からこそ意味がある歌になるよう、歌詞から自分は何を想像し、それをどう表現するのか、レッスンを通して探りました。自分の持つ故郷の原風景なども頼りにしながら、言葉と歌詞に色を付けていくための練習を重ねました。

発表では、一人ひとりが歌や言葉を使い、自分の持つイメージを観客に届けようと努力していました。

 

歌うこと・声で表現することについて、4日間かけてじっくりと向き合い、考える、学生にとって非常に有意義な時間となりました。

 

【学生の声】

加藤優和さん 4年生 身体表現と舞台芸術メジャー

今回の講義で『上手く歌うことではなく、自分らしく歌うこと』が大切なのだと学びました。
授業が始まってすぐ、伊藤先生が参加者に向けて放った「自分の声で歌ってほしい」という言葉。「自分の声」ってなんだろう?と疑問に思っていたのですが、動きながら発声していくなかでだんだんと、“上手く歌おうとしないで出される声”のことを指しているのだと分かり、「人の真似をするのではなく自分が歌うとしたらどのように歌うか」ということを心がけて歌うことが大切だと教えていただきました。
また、曲を歌う時には音程やリズムを気にしなくてもいい、というアドバイスを受け、参加者が自由に歌った『カントリーロード』は、異なったメロディーのなかに、それぞれが歌詞から感じたことが声を使って表現されていて、同じ曲なのにこんなにも印象が変わるのか、と驚きました。
多くの発見や驚き、学びを得た4日間でした!

授業紹介「インテンシブ・ワークショップⅠ(講師:森新太郎)」

【演劇コース授業紹介⑫】


「身体表現と舞台芸術メジャー」「舞台技術・公演マイナー」「アーツ・マネジメントマイナー」「演劇ワークショップ実践マイナー」で行われている舞台芸術に関する様々な授業を写真とともにご紹介いたします。

 

インテンシブ・ワークショップⅠ」
講師:森新太郎

 

今回は、7月5日~7日の3日間開講された、森新太郎先生による「インテンシブ・ワークショップⅠ*」の授業の一部をご紹介します。
*インテンシブ・ワークショップⅠ:多彩な身体表現のプログラムに参加し、自己発見や他者とのコミュニケーション回路開発の方法などを学ぶ。とくに演劇に必要な身体表現は、今第一線で活躍中の演出家による集中的なワークショップを通して学んでいく。

 

[講師プロフィール] 

森新太郎(演出家・演劇集団円所属)

1976年生まれ。東京都出身。演劇集団円演出部会員。06年「ロンサム・ウェスト」で演出デビュー。現代劇から古典劇までジャンルを問わず幅広く手がけ、これまで数々の賞を受賞。自身が主宰するモナカ興業でも精力的に活動している。13年、文化庁新進芸術家在外研修員としてアイルランドに滞在。読売演劇大賞グランプリ、毎日芸術賞千田是也賞、文化庁芸術祭賞優秀賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞など。

 

この授業では、数多くの海外戯曲や古典戯曲に取り組んできた演出家、森新太郎先生を迎え、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』に挑戦しました。

全3回の授業では、毎回初めに1時間程度、音楽を流しながらダンスを行いました。常に二人ペアになり、曲調をとらえながら、時に激しく、時にゆっくりと、自分の感性とペアの相手から受け取った感覚に従いながら自由に体を動かします。

 

ハムレット』は1601年頃に書かれたと言われる、シェイクスピアの四大悲劇の一つとしても有名な戯曲です。
全5幕からなる戯曲の第1幕を授業では扱いました。

戯曲冒頭(第一幕第一場)、城壁の上の通路で見張りの従臣が亡き先王ハムレットの亡霊と出会うシーンから読み合わせを行いました。当時の状況や登場する人物像、セリフの意図など、森先生から詳しく解説を受けながら少しずつ口に出して読んでいきます。

セリフをどのような言い方で表現するか、ということではなく、イメージをしっかり持った上で、緊張感とテンションを持続させながらシャープにセリフを発することができるかを意識しながら読み稽古を行いました。何度も同じシーンを繰り返し、精度を上げていきます。

2日目以降は実際に立っての稽古も行い。身体の状態や人物間の距離など、細かく指導していただきながらシーンに取り組みました。

 

古典戯曲に集中的に取り組むことで、現代の感覚と距離の遠い難しいセリフに立ち向かうための心構えと技術の一部を実践的に学ぶことができました。学生にとって貴重な機会となりました。

 

【学生の声】

関口晴さん 2年生 身体表現と舞台芸術メジャー

森さんの俳優から演技を引き出すためのアプローチの豊富さに驚いた。嬉しさの度合いを5が最大として4が欲しいときに、1から丁寧にイメージさせることで体感的に理解させやすくしていた。自身の感性と他者をつなげる手玉を常に複数持っておくこと。これは振付やステージングの際にもかなり役立つだろう。そして、俳優としては腹で演技をする感覚を少し掴むことができた。以前は筋肉を用いてコアで支えるという意識であったが、内臓と感情をズゥっと落としていくような、力を入れることとはまた違う感覚を学ぶことができた。

キャストにインタビュー ~感覚と感情~

 

島村さんの演出は自分にとって面白く感じます。

 

 

 

そう語るのはキャストとして関わる3回生の土田さん。

 

 

「その場で起きたことを感じて」

そう演出家に言われ、

アクション・セリフを起こして

その時のリアルさを出していく

 

土田さんはそう語る。

 

しかし、これが面白くも難しい。

感覚と感情、

「やってて何を感じた?」

 

シーン毎に演出家からそう問われるそうだ。

 

僕は、自分の中にあるものを言語化して

シェアする。苦手分野ではあるが、

言葉にする事で明確になる部分があり、

良いトレーニングになると思っています。

 

稽古に勤しみ、完成したら

どんなものになるか楽しみです!

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、本番が近づいています。

 

どのような作品になるのか、

それは目の当たりにして感想をお待ちしています。

 

 

文:久万田(制作)

 

公演詳細↓

www.notos-studio.com